2012年7月30日~8月2日 新穂高温泉~槍ヶ岳~上高地 二日目
【雲一つ無い】ってこういう事を言うんだろな。
テントから顔を出して見上げた空はまさにソレだった。周りを見渡すと既に多くのテントは撤収済み、皆さんそれぞれの目的地へ出発したようだ。
珈琲用のお湯を沸かしながらだらだらとテントを畳む。今日は西鎌尾根で槍ヶ岳まで行くだけの約5時間の道程、焦る事は無いしね。
パッキングを済ませ、往復すると1時間半はかかる双六岳は次の機会にして、樅沢岳への急登に取りかかる。
先行者の目には、今頃北アルプスの大パノラマが映っているのかな?
夏だってことを忘れるようなキリッと冷えた風が吹く中、息を整えながら一歩ずつゆっくりと登っていく。
振り返れば双六岳から三俣蓮華岳、鷲羽岳方面へと続く稜線が素晴らしいです。斜面に残る雪渓やハイマツの緑、繋がる縦走路はまさに北アルプスって感じ!
樅沢岳まで上がれば、北アのランドマーク的存在の槍ヶ岳と穂高連峰のお出まし。全ての山好きが憧れるのも納得の佇まい。
樅沢岳以降のピークは標高2755m以下なので、槍まで続く縦走路が綺麗に見渡せる。
さて、ここから大展望の空中散歩だ♪
昨日に引き続き、お花畑が点在する稜線歩き。
チングルマにコイワカガミ、シナノキンバイに・・・名前が分からない花がたくさん咲いてました。
ん!?なんか岩場で何かが動いた・・・ライチョウかな?
もう逃げちゃったかな~・・・とソロリソロリと「何か」がいた岩場に近付いてみるとビー玉みたいなクリクリ目玉と目があった!
オコジョだ!!
こっちの存在に気付くとすぐに岩の隙間に姿を隠してしまったオコジョ・・・しまったな~なんて思ってたら再び岩の隙間からひょっこり・・・ヤバい!可愛い過ぎる!!
人馴れしてるのか、足下まで近寄ってきてはカメラのシャッター音に驚いて岩の隙間に隠れたりを繰り返すオコジョ君。後続のベテラン風のオジサマも「随分と好奇心旺盛なオコジョだな~。」て笑ってました(笑)
柵も無ければ、ガラスの壁も無い。手を伸ばせば触れそうなくらい近くに、大自然の中を生きる動物が飛び跳ねてるなんて・・・オコジョに別れを告げてからもしばらく興奮がおさまらなかった。
う~ん、まだまだ遠い槍ヶ岳(苦笑)
あと2時間くらいかな?
昨日、美味しい生ビールを飲んだ鏡平と百名山の笠ヶ岳。
登ってる時はガスってて分からなかったけど、あんな感じの稜線だったのね!
どこを切り取っても美しい景色ばかりでシャッターを押す指が止まらない。
3000m級を繋ぐ大展望の縦走路を衣食住詰め込んだ重たいザック担いで歩いてるんだ。山好きにとってこんな楽しい時間は無いよね。
徐々に大きくなっていく憧れの槍の穂先。
これだけ絵になる山はそうそう無いだろうね、日本のマッターホルンていうだけあるよね。
千丈沢乗越で飛騨沢経由の登山道と合流し、いよいよ西鎌尾根最後の急登へ。
何度も足を止めてしまうのは疲れのせいか、背後のこの景色のせいか・・・。
双六小屋を出発して約6時間、槍ヶ岳の肩へ到着です。堂々と聳え立つ槍ヶ岳の山頂を目指し、大勢の登山者が垂直に近いハシゴを登ってるのが見えます。
槍ヶ岳山荘でテント泊の受付を済ませ、山荘テラスの喧騒から逃げるように静かなテン場へ。
この日の寝床は岩に囲まれた【G】スペース、山荘前の喧騒を全く感じさせない居心地の良い場所だった。
※槍ヶ岳のテント場はテントを張る場所を小屋スタッフの方に指定されます。
テントを張ったらビールで乾杯。
・・・北アルプスの大自然に・・・みたいな?単独行はひとりぼっちだからね(笑)
妙に座り心地の良い岩に腰掛けしばらくボ~っとする。
山の何が好きかってこういう時間が好きなんだよね、断じて登りじゃない・・・僕の場合は(笑)
ピラミダルな常念岳がカッコいい。常念山脈もいつか歩きに行こう。
その後、ひと眠りして人混みが一段落した夕方に槍ヶ岳山頂へ向かった。
垂直に空へ延びる梯子を登りきり、憧れのピークに立った瞬間の喜びは意外にも興奮じゃなくて穏やかな喜び。ピークそのものよりも、憧れの山から見る今まで歩いた縦走路や山々がとても綺麗で感動した。
「一度登った山は、今までよりずっとキレイに見えるんだよ。」
三歩の台詞はまさにその通りだ。槍ヶ岳もこれからは今まで以上にカッコよくてキレイに見えるんだろうな(笑)
槍ヶ岳はやっぱり影もカッコいいね!
テント場に戻った後は、珈琲を片手に斜陽に染まる北アルプスの山々を飽きるまで見ていた。
素敵な出逢いもあったし、今日は文句なしの一日だったな。
2日後に満月を迎えるこの日の夜は月がとても明るく、風に流されていくガスが月明かりに照らされてやけに幻想的だった。夜中にふと目を覚ました僕はテントから顔を出し、その様子をしばらく眺めていた。
三日目へ続く。
【本日のコースタイム】
6:20双六小屋‐7:05樅沢岳‐11:20千丈沢乗越‐12:30槍ヶ岳テント場(※槍ヶ岳へは往復で30分くらい)
テントから顔を出して見上げた空はまさにソレだった。周りを見渡すと既に多くのテントは撤収済み、皆さんそれぞれの目的地へ出発したようだ。
珈琲用のお湯を沸かしながらだらだらとテントを畳む。今日は西鎌尾根で槍ヶ岳まで行くだけの約5時間の道程、焦る事は無いしね。
パッキングを済ませ、往復すると1時間半はかかる双六岳は次の機会にして、樅沢岳への急登に取りかかる。
先行者の目には、今頃北アルプスの大パノラマが映っているのかな?
夏だってことを忘れるようなキリッと冷えた風が吹く中、息を整えながら一歩ずつゆっくりと登っていく。
振り返れば双六岳から三俣蓮華岳、鷲羽岳方面へと続く稜線が素晴らしいです。斜面に残る雪渓やハイマツの緑、繋がる縦走路はまさに北アルプスって感じ!
樅沢岳まで上がれば、北アのランドマーク的存在の槍ヶ岳と穂高連峰のお出まし。全ての山好きが憧れるのも納得の佇まい。
樅沢岳以降のピークは標高2755m以下なので、槍まで続く縦走路が綺麗に見渡せる。
さて、ここから大展望の空中散歩だ♪
昨日に引き続き、お花畑が点在する稜線歩き。
チングルマにコイワカガミ、シナノキンバイに・・・名前が分からない花がたくさん咲いてました。
ん!?なんか岩場で何かが動いた・・・ライチョウかな?
もう逃げちゃったかな~・・・とソロリソロリと「何か」がいた岩場に近付いてみるとビー玉みたいなクリクリ目玉と目があった!
オコジョだ!!
こっちの存在に気付くとすぐに岩の隙間に姿を隠してしまったオコジョ・・・しまったな~なんて思ってたら再び岩の隙間からひょっこり・・・ヤバい!可愛い過ぎる!!
人馴れしてるのか、足下まで近寄ってきてはカメラのシャッター音に驚いて岩の隙間に隠れたりを繰り返すオコジョ君。後続のベテラン風のオジサマも「随分と好奇心旺盛なオコジョだな~。」て笑ってました(笑)
柵も無ければ、ガラスの壁も無い。手を伸ばせば触れそうなくらい近くに、大自然の中を生きる動物が飛び跳ねてるなんて・・・オコジョに別れを告げてからもしばらく興奮がおさまらなかった。
う~ん、まだまだ遠い槍ヶ岳(苦笑)
あと2時間くらいかな?
昨日、美味しい生ビールを飲んだ鏡平と百名山の笠ヶ岳。
登ってる時はガスってて分からなかったけど、あんな感じの稜線だったのね!
どこを切り取っても美しい景色ばかりでシャッターを押す指が止まらない。
3000m級を繋ぐ大展望の縦走路を衣食住詰め込んだ重たいザック担いで歩いてるんだ。山好きにとってこんな楽しい時間は無いよね。
徐々に大きくなっていく憧れの槍の穂先。
これだけ絵になる山はそうそう無いだろうね、日本のマッターホルンていうだけあるよね。
千丈沢乗越で飛騨沢経由の登山道と合流し、いよいよ西鎌尾根最後の急登へ。
何度も足を止めてしまうのは疲れのせいか、背後のこの景色のせいか・・・。
双六小屋を出発して約6時間、槍ヶ岳の肩へ到着です。堂々と聳え立つ槍ヶ岳の山頂を目指し、大勢の登山者が垂直に近いハシゴを登ってるのが見えます。
槍ヶ岳山荘でテント泊の受付を済ませ、山荘テラスの喧騒から逃げるように静かなテン場へ。
この日の寝床は岩に囲まれた【G】スペース、山荘前の喧騒を全く感じさせない居心地の良い場所だった。
※槍ヶ岳のテント場はテントを張る場所を小屋スタッフの方に指定されます。
テントを張ったらビールで乾杯。
・・・北アルプスの大自然に・・・みたいな?単独行はひとりぼっちだからね(笑)
妙に座り心地の良い岩に腰掛けしばらくボ~っとする。
山の何が好きかってこういう時間が好きなんだよね、断じて登りじゃない・・・僕の場合は(笑)
ピラミダルな常念岳がカッコいい。常念山脈もいつか歩きに行こう。
その後、ひと眠りして人混みが一段落した夕方に槍ヶ岳山頂へ向かった。
垂直に空へ延びる梯子を登りきり、憧れのピークに立った瞬間の喜びは意外にも興奮じゃなくて穏やかな喜び。ピークそのものよりも、憧れの山から見る今まで歩いた縦走路や山々がとても綺麗で感動した。
「一度登った山は、今までよりずっとキレイに見えるんだよ。」
三歩の台詞はまさにその通りだ。槍ヶ岳もこれからは今まで以上にカッコよくてキレイに見えるんだろうな(笑)
槍ヶ岳はやっぱり影もカッコいいね!
テント場に戻った後は、珈琲を片手に斜陽に染まる北アルプスの山々を飽きるまで見ていた。
素敵な出逢いもあったし、今日は文句なしの一日だったな。
2日後に満月を迎えるこの日の夜は月がとても明るく、風に流されていくガスが月明かりに照らされてやけに幻想的だった。夜中にふと目を覚ました僕はテントから顔を出し、その様子をしばらく眺めていた。
三日目へ続く。
【本日のコースタイム】
6:20双六小屋‐7:05樅沢岳‐11:20千丈沢乗越‐12:30槍ヶ岳テント場(※槍ヶ岳へは往復で30分くらい)
by tatsu_m1113
| 2012-08-16 02:22
| 山歩 【北アルプス】
山歩きのち街歩き、ときどき写真・・・たま~に電車旅。そんな日々を綴っていこうと思います。
by tatsu_m1113
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